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フィンゴリモドと新型コロナウイルス感染症(COVID-19)

市販後のCOVID-19の症例報告と「MS Data Alliance, Global Data Sharing Initiative」による包括的なデータ解析に基づきます1

  • 一般集団と比較してフィンゴリモド投与患者でCOVID-19のリスクが高いか否かについて、最終的な結論を出すことはできません
  • フィンゴリモド投与を受けたMS患者のCOVID-19疾患経過は、一般集団と類似していることが入手可能なデータから示唆されています

市販後

Covid 19 Image
**2020年2月28日~2021年2月28日の暴露状況
  • 市販後において、470例のCOVID-19確定または疑い症例が報告されています(2021年2月28日時点)。臨床試験からの症例は報告されていません2**
    • 確定症例407例(SARS-CoV-2検査陽性、またはCOVID-19確定診断の記録がある症例)、登録症例および公表症例を含む
      • 年齢範囲11~69歳(平均年齢44歳、情報提供症例336例)
      • 女性284名、男性99名、報告なし25名
      • 直近の追跡調査時点で9例が無症候、192例が回復または軽快、24例が症状変化なし、4例が悪化、173例が情報入手不可でした
      • 122例が重篤(5例が死亡)、285例が非重篤と報告されました
    • 疑い症例63例

In addition, there were 9 cases from the ongoing Clinical Trial3

In the 9 clinical trial cases 

  • Age mean (range): 18 years (14-20)
  • Female/male: 4/5
  • 9 cases recovered/recovering

aThis section provides a summary of cases of fingolimod-treated patients either suspected as having or reported to have COVID-19 as reported in the Novartis safety database, including spontaneous reports submitted voluntarily and cases identified in the scientific literature. There is typically underreporting in this setting; therefore, the true numerator is unknown. The denominator is also unknown as the actual number of patients on therapy with fingolimod is not readily available. Many of the cases contain very limited information, and cases lost to follow up are included. Therefore, due to these limitations, it is not possible to draw any meaningful conclusions concerning the incidence of COVID-19 or course of illness in patients receiving fingolimod.

COVID-19感染が確認された症例2

covid table 1
**非重篤として報告
^最も重篤な基準に基づいて確認された。
#1例(66歳)は複数の危険因子を有し(詳細報告なし)、1例(39歳)は活動性SPMSであり、1例(45歳)は不特定の混合性結合組織障害を有し、1例は64歳で病歴の詳細が記載されていませんでした。1例(42歳)は播種性細菌感染および敗血症性ショックを発現しました。
§情報提供のあった17例中13例が1つ以上のCOVID-19リスク因子を有していました。また、死亡例2例と致命的と報告された1例においても入院が記録されていました。
2例はHCP以外による報告でした(1例は追加情報なし、1例は軽症)
直ちに生命を脅かしたり、死亡や入院に至らなくとも、患者を危険にさらしたり、その他の重篤な転帰を予防するための介入を必要とするような重要な医療事象。​​​​​​​
‡‡大多数である39例がHCP以外からの報告でした。

COVID-19の重症度および転帰2​​​​​​​

注:症例の重症度は、MSおよび感染症の専門家で構成される独立判定委員会により、米国食品医薬品局3および世界保健機構4のCOVID-19重症度尺度に基づき評価され、データが入手可能な場合、以下のように分類した:無症候性(症状を伴わない感染)、軽度(入院不要、呼吸困難は認めない)、 中等度(非重篤の肺炎を伴う入院および/または呼吸数[RR]>20および/または酸素飽和度[SpO2]>90%、 息切れまたは呼吸困難、7日未満の入院でその他の詳細情報なし)、 重度(重度として報告された肺炎 – RR ≥30、SpO2 ≤ 93%、 7日以上の入院でその他の詳細情報なし)、重大(呼吸不全および/または挿管)。
括弧内の数字は(入院、人工呼吸管理、CPAPまたはICU入室が必要な患者)を示します
+Outcome is not application as these patients are asymptomatic.
ǁ中等度の全症例が入院したわけではありません。
ǂ1例(66歳)は複数の危険因子を有し(詳細報告なし)、1例(39歳)は活動性SPMSであり、1例(45歳)は不特定の混合性結合組織障害を有し、1例は64歳で病歴の詳細が記載されていませんでした。1例(42歳)は播種性細菌感染および敗血症性ショックを発現しました。本項では、Novartisの安全性データベースにおいて報告されたCOVID-19が疑われる、または発症したと報告されたフィンゴリモド投与患者の症例概要を示します(自発報告および文献報告を含む)。この場合、過小報告の影響により正確な分子数は不明です。また、フィンゴリモドを投与された患者数の特定は困難であるため、分母数も不明です。症例の多くは、非常に限られた情報しか含まれておらず、追跡不能となった症例も含まれています。これらの限界により、フィンゴリモド投与患者におけるCOVID-19の発現率または疾患の経過に関して有意な結論を導くことはできません。

MSに対するCOVID-19の影響

  • MSは中枢神経系の慢性炎症と神経変性を特徴とする自己免疫疾患であり、一般に免疫抑制または免疫調節により治療されます。5COVID-19パンデミック下において、疾患修飾療法を受けているMS患者のウイルス感染に対する免疫反応への影響が懸念されていま6
  • MS患者に対するCOVID-19の影響について、包括的なデータ共有と分析が「COVID-19 and MS - GDSI」によって実施されています。9GDSIイニシアチブは、MS International FederationとMS Data Allianceの共同イニシアチブであり、ヨーロッパ・シャルコー財団の下、世界中の多くの(データ)パートナーと協力しています
  • MS患者においてCOVID-19の発現率は0.5-1.13%と報告されています7。COVID-19による死亡率は3.25-4.2%と報告されています1,7,8
  • MS International Federationによると、フィンゴリモドを服用しているMS患者においてCOVID-19重症化リスクが増大しないことを示唆するエビデンスが得られています9

フィンゴリモドとCOVID-19 - 医療関係者の方へのガイダンス

  • Novartisは、患者さんの健康と安全のために尽力しています。このような前例のない時代において、当社は、患者、介護パートナー、医療関係者の方々に対し、当社製品に関する意思決定をサポートするための最新情報の提供に努めています。フィンゴリモド治療患者におけるCOVID-19の懸念に対処するために、Novartisは引き続きデータ収集に努めて参ります
  • 患者および処方医は、COVID-19パンデミックに関する自治体および保健当局のガイダンス(社会的距離や自主隔離に関するガイダンスを含む)に従って行動する必要があります。また、医療関係者は海外または現地の医療関係者や患者団体から提供されるMS患者に特化した助言を受けることもできます10,11,12
  • フィンゴリモドの免疫系への作用はMSに対する作用機序である一方、添付文書に記載されている通り、感染症リスク(ウイルス感染を含む)を高める可能性があります。個別患者の治療決定は、ベネフィット・リスク評価に基づき、患者と主治医の間で行われるべきです。

フィンゴリモドとSARS-CoV-2ワクチン接種に関する留意事項

Update (Oct 2021): Poster of an interim analysis on immune response to SARS-CoV-2 mRNA vaccines in SPMS patients treated with siponimod presented at ECTRIMS 2021 is available below as 'Additional information’. Website content/data to be updated by the end of Jan 2022

  • 現在までに入手可能な承認済みSARS-CoV-2ワクチンは、4つのカテゴリーに分類されます:(1) mRNAワクチン、(2) 非複製ウイルスベクターワクチン、(3) 不活化ワクチン、(4) 組換えタンパクワクチン9
  • 不活化ワクチンと同様に、フィンゴリモドなどの免疫調節/免疫抑制治療を受けている患者では、不活化ワクチンと同様、非複製性ウイルスベクターまたはmRNA SARS-CoV-2ワクチンに対する免疫反応が減弱する可能性があります9,13,14,15
  • MS患者を対象としたSARS-CoV-2ワクチンの有効性/安全性に関する臨床試験データは報告されていません
  • ワクチン接種の有効性が減弱する可能性はあるものの、フィンゴリモドによる投与患者に対し、SARS-CoV-2の不活化ワクチン、(非複製)ウイルスベクターワクチン、mRNAワクチンを使用することは現在禁忌ではありません9,13,14,15
  • SARS-CoV-2に対するワクチン接種は、個別状況に応じて主治医が判断を行い、現地のワクチン添付文書に記載されているガイダンスを遵守する必要があります
    • それぞれの地域におけるSARS-CoV-2ワクチン添付文書を確認するとともに、禁忌、警告および使用上の注意に関する要件を遵守してください
  • フィンゴリモドの中止・継続に関する判断は、個別患者におけるベネフィット・リスク評価に基づき行われる必要があります13,14
    • 治療中止:ワクチン接種のためにフィンゴリモドを中止する場合、血中からフィンゴリモドが除去されるのに6週間かかります(半減期に基づく)。その際、疾患活動性再燃のリスクに注意を払う必要があります。フィンゴリモドの中止が必要と判断された場合、ウォッシュアウト期間中の疾患活動性再燃の徴候をモニタリングすることが必要です
    • 治療再開:フィンゴリモドの中止期間は、臨床的判断および中止期間延長 vs 再開のリスク/ベネフィット評価により決定されます。フィンゴリモド治療中および中止後最長2カ月間は、ワクチンの有効性が減弱する可能性があります。フィンゴリモドを再投与する場合、初回投与のモニタリングの必要性を評価するため、投与開始に関する現地のガイダンス、およびその他の投与開始ガイダンスを参照してください
  • これからフィンゴリモドを開始する場合、SARS-CoV-2ワクチンの2回目接種から少なくとも1ヵ月後に治療を開始することが推奨されます9,13,14
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略語
CNS:中枢神経系、COVID-19:新型コロナウイルス感染症、CPAP:持続陽圧呼吸療法、GDI:グローバルデータ共有イニシアチブ、HCP:医療関係者、ICU:集中治療室、mRNA:メッセンジャーRNA、MS:多発性硬化症、SARS-CoV-2:重症急性呼吸症候群コロナウイルス2
参考文献
1. Simpson-Yap S, et al. medRxiv 2021.02.08.21251316; doi: https://doi.org/10.1101/2021.02.08.21251316.
2. Data on File, PSUR 14, cutoff date 28-Feb-2021, Novartis Pharma AG.
3. COVID-19: Developing Drugs and Biological Products for Treatment or Prevention. Available at https://www.fda.gov/regulatory-information/search-fda-guidance-documents/covid-19-developing-drugs-and-biological-products-treatment-or-prevention; accessed on 15 Jun 2020.
4. Clinical management of COVID-19: interim guidance, 27 May 2020. Available at https://apps.who.int/iris/bitstream/handle/10665/332196/WHO-2019-nCoV-clinical-2020.5-eng.pdf; accessed on 15 Jun 2020.
5. Oh J, et al. Curr Opin Neurol. 2018;31(6):752-759.
6. Rostami Mansoor S, et al. J Med Virol. 2021;93:1314-1319.
7. Reder A.T et al. CNS Drugs 2021; doi : https://doi.org/10.1007/s40263-021-00804-1
8. Salter et al. JAMA Neurol 2021 ; doi :  https://doi.org/10.1001/jamaneurol.2021.0688
9. MS International Federation. Global COVID-19 advice for people with MS. Last updated on 4 June 2021. Accessed 7-Jun-2021. http://www.msif.org/wp-content/uploads/2021/06/June-2021-MSIF-Global-advice-on-COVID-19-for-people-with-MS-FINAL.pdf
10. World Health Organization. Coronavirus disease (COVID-19) outbreak. Accessed 4-Dec-2020. https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019
11. European Centre for Disease Prevention and Control. COVID-19. Accessed 4-Dec-2020. https://www.ecdc.europa.eu/en/novel-coronavirus-china
12. US Centers for Disease Control and Prevention. Coronavirus Disease 2019 (COVID-19). Accessed 4-Dec-2020. https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/hcp/clinical-guidance-management-patients.html#clinical-management-treatment%3C
13. Gilenya Prescribing information. East Hanover, NJ: Novartis Pharmaceuticals Corp; 2020
14. Fingolimod (Gilenya®) EU Summary of Product Characteristics. Last updated 19/11.
15. Kappos L et al Neurology 2015 Mar 3;84(9):872-9. doi: 10.1212/WNL.0000000000001302.
 
* 適応症の表現は、国によって異なります。本ウェブサイトは、グローバルにおいて収集された安全性情報をソースとしています。各国におけるフィンゴリモドの適正使用情報については、各国の規制当局によって承認された現地の添付文書や製品情報概要等をご参照ください。